valras, dans la Revue du mois, aou^t 1908, p. 173.〕
註二 本書原著第四版の序、二一頁参照。
註三 〔E. Antonelli: Un e'conomiste de 1830: Auguste Walras, dans la Revue d'histoire e'conomique et sociale, 1923, p. 529.〕
註四 オーギュストとクールノーとの関係については、L. Hecht: A Cournot und L. Walras, Heidelberg, 1930, p. 23 以下を参照。
註五 〔Antonelli: Le'on Walras, dans la Revue d'histoire des doctrines e'conomiques, 1910, p. 170. Cf. Bompaire: Du Principe de liberte' e'conomique dans l'oe&uvre de Cournot et dans celle de l'Ecole de Lausanne, p. 238.〕
註六 〔Antonelli: Principes d'e'conomie pure, pp. 24−5.〕
註七 〔A. W. Marget: Le'on Walras and the "Cash−Balance Approach" to Problem of the Value of Money, in the Journal of Political Economy, October 1931, pp. 569−600.〕
[#ここで字下げ終わり]
[#改ページ]

     原著第四版の序

「純粋経済学要論」のこの第四版は最終版である(一)[#「(一)」は行右小書き]。一八七四年の六月、初版の巻頭に、私は今ここに転載しようとする次の文を書いた。
「一八七〇年、ヴォー州(Vaud)の参事院はローザンヌ大学の法学部に経済学の一講座の開設を計画し、かつその開設の準備として教授候補者を募った。私が今日あるのはこの見識ある発案の賜《たまもの》である。ことに、教育宗教局長で同時にスイス国聯邦参事院の一員であるルイ・リュショネー氏(Louis Ruchonnet)に負うところが大である。氏は、私にこの講座の教授候補者となることをすすめ、また私がこの講座を占めてからは、絶えず私を激励して、経済学及び社会経済学の基礎的概論の公刊を始めることを得せしめた。この概論は独創的方法によって仕上げられた新しいプランに基《もとづ》いて組み立てられ、その結論もまた――あえていっておかねばならぬが――ある点において現在の経済学の結論と同一ではない。
「この概論は三部に分《わか》たれ、各部は一巻二分冊として出版せられるであろうが、それぞれの内容は次の如くであろう。
 第一部 純粋経済学要論すなわち社会的富の理論。
 第一編 経済学及び社会経済学の目的と分け方。第二編 交換の数学的理論。第三編 価値尺度財並びに貨幣について。第四編 富の生産及び消費の自然的理論。第五編 経済的進歩の条件と結果。第六編 社会の経済組織の諸形態の自然的必然的結果。
 第二部 応用経済学要論すなわち農工商業による富の生産の理論。
 第三部 社会経済学要論すなわち所有権と租税とによる富の分配の理論(二)[#「(二)」は行右小書き]。
「今ここに現われようとしているのは、第一巻の第一分冊である。これには、任意数の商品相互の交換の場合における市場価格決定の問題の数学的解法と需要供給法則の科学的方式とが含まれている。私がそこで用いた記号法は、当初には、やや複雑に見えるかもしれない。だが読者はこの複雑さに辟易してはならない。なぜなら、この複雑さは問題に内在して止むを得ないものであると同時に、このほかに難解な数学は少しも用いられていないから。ひとたびこれらの記号のシステムが理解せられれば、このことだけで、経済現象のシステムは自ら理解せられる。
「今から一ヵ月ほど前私は、マンチェスター大学の経済学教授ジェヴォンス氏が私の問題と同じ問題について書いた「経済学の理論」(The Theory of Political Economy)と題せられる著作が、一八七一年に、ロンドンマクミラン会社から出版せられているのを知った。だがそのときには私の第一分冊は全く稿を了《お》え、かつ大方印刷をもおえていたし、またその理論の概要はパリの精神学及び政治学学士院に報告せられ、解説せられていたのである(三)[#「(三)」は行右小書き]。ジェヴォンス氏は私と同じく、数学的解析法を純粋経済学、特に交換の理論に応用している。そして氏のこの応用の一切は
前へ 次へ
全143ページ中5ページ目


小説の先頭へ
文字数選び直し
手塚 寿郎 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ 登録 ご利用方法 ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング