り》には彼等《かれら》のいふ「どツぺ」が附《つ》いて居《ゐ》てそれがどさりと疊《たゝみ》を打《う》つて一人《ひとり》の手《て》もとへ引《ひ》かれる。どつぺは一|厘錢《りんせん》を三|寸《ずん》ばかりの厚《あつ》さに穴《あな》を透《とほ》してぎつと括《くゝ》つた錘《おもり》である。一|厘錢《りんせん》は黄銅《くわうどう》の地色《ぢいろ》がぴか/\と光《ひか》るまで摩擦《まさつ》されてあつた。どつぺを引《ひ》いたのが更《さら》に親《おや》になつて一|度《ど》毎《ごと》にどつぺは解《と》いて他《た》の綱《つな》へつける。さうすると婆《ばあ》さん等《ら》は思案《しあん》しつゝ然《しか》も速《すみや》かに綱《つな》の一《ひと》つを抓《つま》んでは放《はな》したり又《また》抓《つま》んだり極《きは》めて忙《いそが》しげに其《そ》の手《て》を動《うご》かす。彼等《かれら》は丁度《ちやうど》※[#「鬥<亀」、第3水準1−94−30]《くじ》を引《ひ》くやうに屹度《きつと》一《ひと》つは當《あた》る筈《はず》のどつぺを悉皆《みんな》が心《こゝろ》あてに掴《つか》んで引《ひ》くのである。一|度《ど》毎《ご
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