。
「おとつゝあ聾《つんぼ》だから聞《きけ》えねんだ、おとつゝあ呉《く》ろうつと俺《お》れ見《み》てえに呶鳴《どな》つて見《み》ろ、そんでなけれ耳《みゝ》引張《ひツぱつ》てやれ」
「そんだつて厭《や》だあ俺《お》ら、おとつゝあに打《ぶ》つ飛《と》ばされつから」
「えゝから行《え》けはあ、汝等《わつら》見《み》てえな餓鬼奴等《がきめら》ごや/\來《き》ちや五月蠅《うるさ》くつて仕《し》やうねえから」與吉《よきち》は悄々《しを/\》と立《た》つた。
「さうら」と卯平《うへい》は後《あと》から五|厘《りん》の銅貨《どうくわ》を庭《には》へ投《な》げてやつた。
さうして居《ゐ》る間《ま》に二|度目《どめ》の酒《さけ》に與《あづか》らぬ婆《ばあ》さん等《ら》は表《おもて》の雨戸《あまど》を更《さら》に二三|枚《まい》引《ひい》て餘計《よけい》に薄闇《うすぐら》く成《な》つた佛壇《ぶつだん》の前《まへ》に凝集《こゞ》つた。何時《いつ》の間《ま》にか念佛衆《ねんぶつしゆう》以外《いぐわい》の村落《むら》の女房《にようばう》も加《くは》はつて十|人《にん》ばかりに成《な》つた。彼等《かれら》は外《そ
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