と滿足《まんぞく》とを有《も》つた。彼等《かれら》はそこに老後《らうご》に於《お》ける無上《むじやう》の娯樂《ごらく》と慰藉《ゐしや》とを發見《はつけん》しつゝあるのである。
太鼓《たいこ》が撥《ばち》と共《とも》にぽつさりと置《お》かれて悉皆《みんな》窮屈《きうくつ》な圍爐裏《ゐろり》の邊《あたり》に聚《あつま》つた。寮《れう》の内《うち》も明《あか》るく成《な》つて立《た》ち騰《のぼ》る焔《ほのほ》の光《ひかり》が稍《やゝ》消《け》されて來《き》た。近所《きんじよ》の百姓《ひやくしやう》の雨戸《あまど》を開《あ》ける音《おと》が性急《せいきふ》にがたぴしと聞《きこ》えた。庭《には》へおりた※[#「奚+隹」、第3水準1−93−66]《にはとり》が欠伸《あくび》でもするやうに身體《からだ》を反《そ》らしながら、放心《うつかり》して居《ゐ》てまだ鳴《な》き足《た》らなかつたといふ容子《ようす》をして喉《のど》の痛《いた》い程《ほど》鳴《な》くのが聞《きこ》えた。何處《どこ》の家《いへ》にも青《あを》い煙《けぶり》が廂《ひさし》を偃《は》うて騰《のぼ》つた。
老人等《としよりら》は一先
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