の底《そこ》でいつて
「※[#「姉」の正字、「女+※[#第3水準1−85−57]のつくり」、279−9]《あね》、お茶《ちや》沸《わ》いたとう」彼《かれ》は又《また》ぶすりといつて蕎麥《そば》の手《て》を止《や》めなかつた。
「お茶《ちや》おあがんなせえね」おつぎは勘次《かんじ》の尾《しり》に跟《つ》いて少《すこ》し聲高《こわだか》にいつた。おつたはぎりつと絞《しぼ》つた手拭《てぬぐひ》を開《ひら》いてばた/\と叩《たゝ》いた。井戸端《ゐどばた》にぼつさりと茂《しげ》りながら日中《につちう》の暑《あつ》さにぐつたりと葉《は》が萎《しを》れて居《ゐ》る鳳仙花《ほうせんくわ》の、やつと縋《すが》つて居《ゐ》る花《はな》が手拭《てぬぐひ》の端《はし》に觸《ふ》れてぼろつと落《お》ちた。側《そば》には長大《ちやうだい》な向日葵《ひまわり》が寧《むし》ろ毒々《どく/\》しい程《ほど》一|杯《ぱい》に開《ひら》いて周圍《しうゐ》に誇《ほこ》つて居《ゐ》る。草夾竹桃《くさけふちくたう》の花《はな》がもさ/\と茂《しげ》つた儘《まま》向日葵《ひまわり》の側《そば》に列《れつ》をなして居《ゐ》る
「能《
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