《み》るから清潔《せいけつ》に成《な》つて居《ゐ》たのである。勘次《かんじ》は暑《あつ》いので紺《こん》の襦袢《じゆばん》も腰《こし》のあたりへだらりとこかして、焦《こげ》たやうな肌膚《はだ》をさらけ出《だ》して居《ゐ》る。彼《かれ》は更《さら》に栗《くり》の木《き》の茂《しげ》つた葉《は》の間《あひだ》から針《はり》の先《さき》で突《つ》くやうにぽちり/\と洩《も》れて射《さ》す光《ひかり》を避《さ》けて例《いつ》もの如《ごと》く藺草《ゐぐさ》の編笠《あみがさ》を被《かぶ》つて、麻《あさ》の紐《ひも》を顎《あご》でぎつと結《むす》んである。毎日《まいにち》必《かなら》ず汗《あせ》でぐつしりと濕《しめ》るので、其《そ》の強靱《きやうじん》な纎維《せんゐ》の力《ちから》が脆《もろ》く成《な》つて、秋《あき》の冷《つめ》たい季節《きせつ》までにはどうしても中途《ちうと》で一|度《ど》は換《か》へねばならぬと勘次《かんじ》が自慢《じまん》して居《ゐ》る紐《ひも》は埃《ほこり》が加《くは》はつて汚《よご》れて居《ゐ》た。勘次《かんじ》はおつたの姿《すがた》をちらりと垣根《かきね》の入口《いりぐ
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