《かま》あこたあんめえな、おとつゝあは」といつておつぎは勘次《かんじ》を壓《お》しつけて畢《しま》ふのである。
卯平《うへい》はおつぎが看病《かんびやう》に來《く》る時《とき》は大抵《たいてい》
「汝《わ》りやえゝよ」といふのが例《れい》である。彼《かれ》は勘次《かんじ》に遠慮《ゑんりよ》をするのではなくて、おつぎがぶつ/\いはれるのを懸念《けねん》するのであつた。それでも卯平《うへい》は心《こゝろ》竊《ひそか》におつぎを待《ま》ちつゝあつた。彼《かれ》が惱《なや》まされた僂麻質斯《レウマチス》は病氣《びやうき》の性質《せいしつ》として彼《かれ》の頑丈《ぐわんぢやう》な身體《からだ》から其《そ》の生命《せいめい》を奪《うば》ひ去《さ》るまでに力《ちから》を逞《たくま》しくすることはなく、起《おこ》つたり和《やはら》いだりして彼《かれ》が歸《かへ》つてから二|度目《どめ》の冬《ふゆ》も一日々々《いちにち/\》と短《みじか》い日《ひ》を刻《きざ》んで行《い》つた。
狹苦《せまくる》しい掘立小屋《ほつたてごや》は彼《かれ》が當初《はじめ》に思《おも》ひ込《こ》んだ程《ほど》彼《かれ》の爲
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