居《ゐ》た。與吉《よきち》は風呂敷包《ふろしきづゝみ》を脊負《せお》つておつぎに辨當《べんたう》を包《つゝ》んで貰《もら》ひながら
「煎餅《せんべい》くんねえか」と要求《えいきう》した。
「まださうだこと、そんだから汝《われ》げは見《み》せらんねえつちんだ、爺《ぢい》に怒《おこ》られつから見《み》ろ」おつぎは叱《しか》つて顧《かへり》みなかつた。勘次《かんじ》は其《そ》の時《とき》外《そと》の壁際《かべぎは》に積《つ》んだ木《き》の根《ね》をぱかり/\と割《わ》つて居《ゐ》た。卯平《うへい》は一|日《にち》歩《ある》いた草臥《くたびれ》が酷《ひど》く出《で》たやうでもあるし、又《また》自分《じぶん》の村落《むら》へ歸《かへ》つたので心《こゝろ》が悠長《のんびり》とした樣《やう》でもあるし、それに此《こ》の數年來《すうねんらい》は火《ひ》の番《ばん》の癖《くせ》で朝《あさ》はゆつくりとして居《ゐ》るのが例《れい》であつたので、彼《かれ》は其《そ》の時《とき》蒲團《ふとん》の中《なか》に凝然《ぢつ》と目《め》を開《あ》いておつぎの働《はたら》いて居《ゐ》るのを見《み》て居《ゐ》たが
「欲《
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