みやげ》が買《か》ひたく成《な》つたのである。煎餅《せんべい》の袋《ふくろ》は毎日《まいにち》使《つか》つて居《ゐ》た手拭《てぬぐひ》で括《くゝ》つて荷締《にじ》めの紐《ひも》へ縛《しば》りつけた。彼《かれ》は冬《ふゆ》になつてまた起《おこ》りかけた僂痲質斯《レウマチス》を恐《おそ》れて極《きは》めてそろ/\と歩《ほ》を運《はこ》んだ。利根川《とねがは》を渡《わた》つてからは枯木《かれき》の林《はやし》は索寞《さくばく》として連續《れんぞく》しつゝ彼《かれ》を呑《の》んだ。彼《かれ》は處々《ところ/″\》へのつそりと腰《こし》を卸《おろ》して好《す》きな煙草《たばこ》をふかした。荷物《にもつ》を路傍《みちばた》へ卸《おろ》す時《とき》彼《かれ》は屹度《きつと》縛《しば》りつけた手拭《てぬぐひ》の包《つゝみ》へ手《て》を掛《か》けて新聞紙《しんぶんし》の袋《ふくろ》のがさ/\と鳴《な》るのを聞《き》いて安心《あんしん》した。枯木《かれき》の林《はやし》は立《た》ち騰《のぼ》る煙草《たばこ》の煙《けぶり》が根《ね》の切《き》れた儘《まゝ》すつと急《いそ》いで枝《えだ》に絡《から》んで消散《
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