ちじやう》に躪《にじ》りつけた。人間《にんげん》の手《て》を藉《か》りたものは田《た》でも畑《はた》でも人間《にんげん》の手《て》を藉《か》りて到處《いたるところ》をからりとさせる。其《そ》の時《とき》畑《はた》には刷毛《はけ》の先《さき》でかすつた樣《やう》に麥《むぎ》や小麥《こむぎ》で仄《ほのか》に青味《あをみ》を保《たも》つて居《ゐ》る。それから冬《ふゆ》は又《また》百姓《ひやくしやう》をして寂《さび》しい外《そと》から專《もつぱ》ら内《うち》に力《ちから》を致《いた》させる。百姓等《ひやくしやうら》は忙《いそが》しく藁《わら》で俵《たわら》を編《あ》んで米《こめ》を入《い》れて春《はる》以來《いらい》の報酬《はうしう》を目前《もくぜん》に積《つ》んで娯《よろこ》ぶのである。
 彼等《かれら》の間《あひだ》には恁《か》ういふ時《とき》に、さうして冬《ふゆ》が本當《ほんたう》にまだ彼等《かれら》の上《うへ》に泣《な》いて見《み》せない内《うち》に相《あひ》前後《ぜんご》して何處《どこ》の村落《むら》にも「まち」が來《く》るのである。其《そ》れは村落毎《むらごと》に建《た》てられてあ
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