》いて來《く》つ處《とこ》らえゝかんな、能《よ》く聞《き》いて見《み》せえ、此《こ》の手《て》にや行《い》かねえぞ」彼《かれ》は其《そ》の自慢《じまん》の下《した》から
「どう/\どうよ、ほうい、ほいとう」
と馬《うま》への掛聲《かけごゑ》を尤《もつと》もらしくした。茶碗《ちやわん》の拍子《ひやうし》に連《つ》れて一|同《どう》はぴつたり靜《しづ》かに成《な》つた。
「はあえゝえゝえゝ」とぼうと太《ふと》い聲《こゑ》で唄《うた》ひ出《だ》して
「枯芝《かれしば》あえにいゝゝゝゝえゝ、はあえ、止《とま》るうえ、てふ/\のおゝゝゝゝえ、はあ、ありや氣《き》があゝゝゝゝえ、え、はあ知《し》れえゝぬうよおうゝゝ」と彼《かれ》は眼《め》を瞑《つぶ》つて少《すこ》し上向《うはむき》に首《くび》を傾《かたむ》けて一|杯《ぱい》の聲《こゑ》を絞《しぼ》つて極《きは》めて悠長《いうちやう》にさうして句《く》の續《つゞ》きを
「えゝ傍《そば》にえゝ、菜種《なたね》えのおゝゝゝゝえ、えゝ花《はな》があえ、あゝえるうゝゝゝゝえゝ、ほういほい」と唄《うた》ひ畢《をは》つた時《とき》顏《かほ》が殊更《ことさら》に
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