《やしろ》の森《もり》の外《そと》は白《しろ》い月夜《つきよ》である。勘次《かんじ》が村落外《むらはづ》れの家《いへ》に歸《かへ》つた時《とき》は踊子《をどりこ》は皆《みな》自分《じぶん》の嚮《むか》ふ處《ところ》に赴《おもむ》いて三|人《にん》のみが靜《しづか》に深《ふ》け行《ゆ》く庭《には》にぽつさりと立《た》つたのであつた。各所《かくしよ》の太鼓《たいこ》の音《おと》が興味《きようみ》は却《かへつ》て此《こ》れからだといふ樣《やう》に沈《しづ》んだ夜《よ》を透《とほ》して一|直線《ちよくせん》に響《ひゞ》いて來《く》る。唄《うた》の聲《こゑ》は遠《とほ》く近《ちか》く聞《きこ》える。夜《よる》は全《まつた》く踊《をど》るものゝ領域《りやうゐき》に歸《き》した。彼等《かれら》は玉蜀黍《たうもろこし》の葉《は》がざわ/\と妙《めう》に心《こゝろ》を騷《さわ》がせて、花粉《くわふん》の臭《にほ》ひが更《さら》に心《こゝろ》の或《ある》物《もの》を衝動《そゝ》る畑《はたけ》の間《あひだ》を行《ゆ》くとては、踊《をど》つて唄《うた》うて渇《かつ》した喉《のど》に其處《そこ》に瓜《うり》が作
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