れ丈《だけ》は出《で》て畢《しま》ふから、欲《ほ》しいといふものなら拵《こしら》へて遣《や》るが善《い》いよ、そりや欲《ほ》しい筈《はず》さおつぎも明《あ》ければ十八に成《な》るんだつけね」内儀《かみ》さんは同情《どうじやう》していつた。
「わしに怒《おこ》らつるもんだから蔭《かげ》でぐず/\云《ゆ》つて困《こま》んでさ」勘次《かんじ》は更《さら》に
「そんぢやまあ善《よ》かつた、わし等《ら》そんなこたあちつとも分《わか》んねえから、夫《それ》からはあお内儀《かみ》さんに聞《き》いてんべと思《おも》つてたのせ」といつて何處《どこ》となくそわ/\と悦《よろこ》ばしさを禁《きん》じ得《え》ないものゝ如《ごと》くである。
「女《をんな》の子《こ》は此《こ》れで飾《かざり》だから他人《ひと》にも見《み》られるからね」内儀《かみ》さんは懇《ねんごろ》にいつた。
「わし等《ら》自分《じぶん》ぢや什※[#「麾」の「毛」にかえて「公」の右上の欠けたもの、第4水準2−94−57]《どんな》襤褸《ぼろ》だつて構《かま》あねえが此《こ》れで女《あま》つ子《こ》にやねえ、わしもこんでお内儀《かみ》さんに聞《き
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