じやうとう》で十四五|錢《せん》しかしないだらうね」
「さうでがすか、わしやまた大變《たいへん》出《で》んだとばかし思《おも》つてあんした」
「それも反物《たんもの》に成《な》つてるのを切《き》らしてさうだよ、それからもつと廉《やす》くも出來《でき》るのさ、村《むら》の店《みせ》なんぞぢや錢《ぜに》ばかりとつて虱《しらみ》が潜《もぐ》り相《さう》なのでね」内儀《かみ》さんは微笑《びせう》した。
「さういふ短《みじか》いのは端布片《はしぎれ》で買《か》ふに限《かぎ》るのさ、幾《いく》らにもつかないもんだよ、私《わたし》が近頃《ちかごろ》出《で》る序《ついで》もあるから買《か》つて來《き》て遣《や》つても善《い》いよ」
「さうですか、そんぢやお内儀《かみ》さんどうかさうしておくんなせえ、お内儀《かみ》さんに見《み》て貰《もれ》えせえすりや大丈夫《だえぢようぶ》でがすから、なあに赤《あか》くせえありや什※[#「麾」の「毛」にかえて「公」の右上の欠けたもの、第4水準2−94−57]《どんな》んでも構《かま》あねえんでがすがね」
「一|日《にち》お前《まへ》が日傭《ひよう》に來《き》さへすりやそ
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