とこ》へも不義理《ふぎり》ばかりしてそんな處《ところ》ぢやねえつて云《ゆ》つて聞《き》かせても、みんな赤《あけ》えの締《し》めてるもんだから欲《ほ》しくつて仕《し》やうねえんでさ」
「さうだね、帶《おび》はまあ一|丈《ぢやう》つていふんだが、其處《そこ》らの子《こ》の締《し》めるのは什※[#「麾」の「毛」にかえて「公」の右上の欠けたもの、第4水準2−94−57]《どんな》ものだかさね」
「わしらおつうはそれ四|尺《しやく》もあればえゝつちんですがね、それだからわしお内儀《かみ》さんにでも聞《き》かねえぢや分《わか》んねえと思《おも》つて」
「さうさ成程《なるほど》、外《そと》へ出《で》る處《ところ》だけ有《あ》れば善《い》いんだから、それにや四|尺《しやく》もあつたら澤山《たくさん》だね、斯《か》うこつちばかり附《つ》ければね」内儀《かみ》さんは自分《じぶん》の帶《おび》へ手《て》を當《あ》てゝ見《み》ていつた。
「それお内儀《かみ》さん、兩方《りやうはう》へ附《つ》けんだつて恁《か》ういに縛《しば》つて中《なか》へたぐめた端《はじ》つ子《こ》が赤《あか》くなくつちや見《み》つともねえ
前へ 次へ
全956ページ中343ページ目


小説の先頭へ
文字数選び直し
長塚 節 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ 登録 ご利用方法 ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング