》に成《な》るのである。彼《かれ》は一|般《ぱん》の百姓《ひやくしやう》がすることは仕《し》なくては成《な》らないので、殊《こと》には副食物《ふくしよくぶつ》として必要《ひつえう》なので茄子《なす》や南瓜《たうなす》や胡瓜《きうり》やさういふ物《もの》も一通《ひととほ》りは作《つく》つた。彼《かれ》は村外《むらはづ》れの櫟林《くぬぎばやし》の側《そば》に居《ゐ》たので自分《じぶん》の家《いへ》の近《ちか》くにはさういふ物《もの》を作《つく》る畑《はたけ》が一|枚《まい》もなかつた。それでも胡瓜《きうり》だけは垣根《かきね》の内側《うちがは》へ一|列《れつ》に植《う》ゑて後《うしろ》の林《はやし》に交《まじ》つた短《みじか》い竹《たけ》を伐《き》つて手《て》に立《た》てた。竹《たけ》の立《た》つてる林《はやし》は彼《かれ》の所有《しよいう》ではないけれど、彼《かれ》は恁《か》うして必要《ひつえう》の度《たび》毎《ごと》に強《し》ひては隱《かく》さない盜《ぬす》みを敢《あへ》てするのである。南瓜《たうなす》も庭《には》の隅《すみ》へ粟幹《あはがら》で圍《かこ》うた厠《かはや》の側《そば》へ
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