ぐら/\したんぢやなかつたつけゝえ」
「其《その》筈《はず》だんべな、後《あと》が心配《しんぺえ》で仕《し》やうねえ佛《ほとけ》はあゝえに動《いご》くんだつちぞおめえ」
「勘次《かんじ》さんこと欲《ほ》しくつて後《あと》へ残《のこ》してくのが辛《つれ》えんだごつさら」
「そんだがよ、餘《あんま》り欲《ほ》しがられつと遂《しめえ》にや迎《むけえ》に來《き》て連《つ》れ行《ゆ》かれつとよ」
「おゝ厭《や》だ俺《お》ら」
「連《つ》れてつてくろつちつたつておめえ等《ら》こた迎《むけえ》に來《く》るものもあんめえな」
 口々《くちぐち》に恁《こ》んなことが遠慮《ゑんりよ》もなく反覆《くりかへ》された。間《あひだ》が少時《しばし》途切《とぎ》れた時《とき》
「お品《しな》さんも可惜《あつたら》命《いのち》をなあ」と一人《ひとり》が思《おも》ひ出《だ》したやうにいつた。
「本當《ほんたう》だ他人《ひと》のやらねえこつてもありやしめえし」他《た》の女房《にようばう》が相槌《あひづち》を打《う》つた。
「風邪《かぜ》引《ひ》いたなんてか、今度《こんだ》の風邪《かぜ》は強《つえ》えから起《お》きらんねえ
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