で刻《きざ》んだ花《はな》を飾《かざ》つた。其《そ》の花籠《はなかご》は又《また》底《そこ》へ紙《かみ》を敷《し》いて死《し》んだものゝ年齡《とし》の數《かず》だけ小錢《こぜに》を入《い》れて、それを翳《かざ》した人《ひと》が時々《ときどき》ざら/\と振《ふ》つては籠《かご》の目《め》から其《そ》の小錢《こぜに》を振《ふ》り落《おと》した。村《むら》の小供《こども》が爭《あらそ》つてそれを拾《ひろ》つた。提灯《ちやうちん》と花籠《はなかご》は先《さき》に立《た》つた。後《あと》からは村《むら》の念佛衆《ねんぶつしう》が赤《あか》い胴《どう》の太皷《たいこ》を首《くび》へ懸《か》けてだらりだらりとだらけた叩《たゝ》きやうをしながら一|同《どう》に聲《こゑ》を擧《あげ》て跟《つ》いて行《い》つた。柩《ひつぎ》は小徑《こみち》を避《さ》けて大道《わうらい》を行《い》つた。村《むら》の者《もの》は自分《じぶん》の門《かど》からそれを覗《のぞ》いた。棺桶《くわんをけ》は据《すわ》りが惡《わる》い所爲《せゐ》か途中《とちう》で止《や》まずぐらり/\と動搖《どうえう》した。勘次《かんじ》はそれでも羽
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