すさびなりかし
十月二十四日、あさの程よりくもる、舊暦九月の十三日なり
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とのぐもり天の日も見ず吾待ちしこよひの月夜照らずかもあらむ
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二十五日、夕ぐれに鴫網を張る
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押し照れる月夜さやけみ鳥網張る秋田の面に霧立ちわたる
秋の田の穗の上霧合へりしかすがに月夜さやけみ鴫鳴きわたる
夕されば鴫伏す田居に鳥網張り吾待つ月夜風吹くなゆめ
秋の田に鳥網張り待ちこのよひの清き月夜に鴫とりかへる
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二十六日、鉈とりて竹を伐る
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むらどりの塒竹むら下照りてにほふ柿の木散りにけるかも
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二十七日、きぬ川のほとりを行く
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うぐひすのあかとき告げて來鳴きけむ川門の柳いまぞ散りしく
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二十八日
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秋の田に少女子据ゑて刈るなべに櫨とぬるでと色付きにけり
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二十九日、なにがしの寺の庭にある白膠木《ぬるで》の老木の實をむすびたるを見て
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