あまり結末を急ぎすぎたというふうに信じないわけにいかなかった。わたしはたしかに、軽はずみに行動した。わたしの話があの父親に興味をもたせて、事が有利に運びそうに見えたのに、自分の姿を若い人たちの恐怖のなかにさらしたのは、ばかなことだった。ド・ラセー老人と親しくなり、あとの者に、わたしがあとから現われることに対して心の準備をさせてから、みんなの前に出て行くべきであっだ。しかし、このまちがいは、取り返しのつかないものでもないと信じたので、よくよく考えてみたあげく、あの家に戻って老人に会い、事情を訴えて自分の味方につけようと決心した。
「こう考えると気が静まってきたので、午後はぐっすりと寝込んだ。しかし、血が燃え立って、平和な夢は見られなかった。前の日の怖ろしい場面がしじゅう眼の前にちらついて、女たちが逃げ出し、怒ったフェリクスが父親の足もとからわたしを突き離した。ぐったりとして眼をさますと、もう夜になっていたので、隠れ家から這い出し、食べものを探しに出かけた。
「空腹がおさまると、よく知っている道へ歩みを向けて家のほうへ行った。そこではすべてが平穏だった。わたしは小屋に這いこみ、黙って皆のい
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