んに参りましてすみません。わたしは旅の者ですが、ちょっと休ませていただきたいとぞんじまして。ほんのちょっとのあいだ、火のそばに居させていただければ、たいへんありがたいのですが。』
「ド・ラセーは言った、『さあ、お入りになって。お望みに添えるようにはできるでしょうが、あいにく子どもたちが畄守でして、それにわたしが盲なものものですから、食べものをさしあげかねるようなわけですが。』
「『どうぞおかまいなく、食べものはもっていますから。暖まって休めるだけでけっこうです。』
「わたしは膝をおろして、そのまま黙っていた。一分でもたいせつなことはわかっていたが、どんなふうに話をきりだしたらよいか迷った。と、そのとき老人が話しかけた――
「『お客さんは、おことばから察しますと、わたしの国の方のように思われますね。――フランスの方ですね?』
「『いいえ、そうじゃありませんが、フランスの家庭で教育されまして、フランス語しかわからないのです。わたしは今、自分が心から愛する方々、そしていくらかは好意を寄せてもらえそうな気がする方々の保護を願おうと思っているところなのです。』
「『それはドイツの方ですか。』
「
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