頼漢や奴隷と考えられ、自分の力を選ばれたごく少数の者の利益のために浪費する運命にあるのだ! ところで、わたしは何者だろう。自分の造られたことと造りぬしのことについては、まったく何も知らなかったが、自分が金もなく、友だちもなく、財産らしいものもないことは知っていた。のみならず、おそろしく畸形な嫌らしい姿を与えられていて、人間と同じ性質のものでさえもなかった。わたしは人間よりもっとすばしこかったし、もっと粗末な食べものでも生きていけた。極度の暑さ寒さも、わたしのからだにはあまりこたえなかったし、わたしの背丈は人間よりずっと高かった。あたりを見まわしても、自分と同じような者は見たことも聞いたこともなかった。それならわたしは、人間がみな自分から逃げ出し自分を寄せつけないような、ひとつの怪物、地上の汚点なのであろうか。
「こういった反省がわたしに与えた苦悩は、お話のしようもなく、それを払いのけようとしたが、知識が深まるにつれて悲しみは増すばかりであった。ああ、最初の土地の森にいつまでも居たら、飢え、渇き、寒暑の感覚以上のことを知りも感じもしなかったのに!
「ものを知るということは、なんとおかしな
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