けるとすぐ、隣りあっている母家を検分して、わたしが見つけたこの住まいにずっと居られそうかどうかをさぐるために、犬小屋みたいなところから這い出した。この小屋は、母家と背中合せになっていて、まわりは豚小屋と水のきれいな池になっていた。一部分は開いていて、そこからわたしは這い込んだものの、今度は、外から見えそうな隙間という隙間を、表に出るばあいにはそれを動かすことにして、石や木でふさいだので、わたしの享ける光は、豚小屋を通してくるだけだったが、わたしには十分だった。
「自分の住まいをこんなふうに整え、きれいな藁を床に敷いて、わたしはそこに身をひそめた。というのは、離れたところに人影が見えたが、この人間の力を見せつけた前の晩の仕打ちを、わたしはあまりによくおぼえていたからだ。けれども、はじめは、盗んだ粗末なパンの一きれと、隠れ家のそばを流れるきれい水を手で飲むよりもっと便利に飲めるコップでもって、その日の糧をまにあわせた。床はいくらか高めになっているので、すっかり乾燥していたし、母屋の煙突のすぐそばだったので、まず悪くない程度の暖かさだった。
「こんなぐあいなので、何か決心の変るようなことが起
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