達した運命は、私が倒れて、けっして二度と起ち上れないようになるまでは、緊張をゆるめないように見えたのですよ。」
 僕は、この感歎すべき人物を失わなければならないのでしょうか。僕はしきりに友だちがほしいと思い、僕に同感し僕を愛する友人を求めていました。ごらんなさい、こういう荒涼たる海上で、その友だちを見つけたのですよ。けれども、見つけてその価値を知ったばかりで、すぐ失うことになるのではないかと心配しています。生きようとする気もちにならせたいのですが、そういう考えをてんで受けつけないのです。
 その人は言うのでした、「ウォルトンさん、こんなみじめな者に対する御親切は、ありがたいことです。しかし、あなたは、新しい絆や新しい愛情ということをお話しになりましたが、亡くなった者たちの代りになるものがあるとお考えなのでしょうか。私にとって、クレルヴァルと同じような人間があるものでしょうか。また、エリザベートがもう一人ほかにいるでしょうか。何かすぐれた長所があって、そのために愛情が強くはたらくばあいでなくても、子どものころの仲間は、その後にできた友だちではなかなか得られない力をつねに私たちの心に及ぼすものです。そういう人たちは、私たちの子どものころの性分を知っていますが、その性分は、あとで変るとはいえ、根が絶えるわけではありません。この人たちは、私たちの動機の誠実さについては、いっそう確かな結論でもって私たちの行動を判断できるのです。ほかの友だちなら、たとい強い愛着をもたれながらも、思わず知らず疑惑の眼で見られるような時でさえ、兄弟とか姉妹は実際にそういった徴候が前々から現われるのでないかぎり、たがいに瞞したり偽りの扱いをしたりしやしないか、などと疑うことはできません。しかし私には、習慣や交際からばかりでなく、その人のもっているほんとうの値うちから親しくなった友人もありました。こうして、どこへ行っても、エリザベートのやさしい声とクレルヴァルの話し声が、たえず私の耳もとでささやいていたのでした。この人たちも死んでしまい、もはやこういった孤独のなかでは、たった一つの感情しか私を生きながらえさせることはできません。つまり、私がもし同胞のために広くやくだつ何か高邁な仕事もしくは計画に従事したとすれば、その時は私も、それをやりぬくために生きることができたはずです。しかし、それは私の運命ではあ
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