のです。この信念は、そういった瞑想に厳粛さを与えて、それを、ほとんど真実のような、きわだった興味ふかいものにしているのです。
僕たちの会話は、かならずしも、この人自身の経歴や不運のことに限られてはいません。文学一般のあらゆる点について、この人は、無尽蔵の知識と鋭敏な鑑識力を見せます。その雄弁は、力強くて人を感動させ、悲しい出来事について話したり、聞く者の憐憫や愛の情熱を動かそうと努力したばあいは、涙なしには聞けませんでした。破滅した今さえこんなに高貴で神々しいとすれば、華やかだったころには、どんなに輝かしかったことでしょう! この人は、自分の値うちや失敗の大きさを感じでいるように見えます。
「若かったころには、」とその人が言うのでした、「私は、自分が何か大事業をやるような運命にあると思いこんでいたものです。私の感情は深刻でしたが、そういう事業をやりとげるのにふさわしい冷静な判断力をもっていました。自分の性質を高く買っていた気もちは、ほかの人なら参ってしまう時でも、私を支えてくれました。同胞のためにやくにたつ自分の才能を無益な悲しみのために放棄することは、犯罪だと思ったのです。知覚あり分別のある動物の創造にほかならぬ自分の完成した仕事を考えてみたとき、私は自分を無数の平凡な発案者と同列におくわけにはいきませんでした。しかし、世の中に踏み出したころには自分を支えてくれたこの考えも、今となっては、自分をますます踏んだり蹴ったりするのにやくだつばかりです。私の思索も希望も、すべて無いに等しく、万能を志した主天使と同じことで、永劫の地獄につながれているのです。私の想像力はいきいきとしていましたが、しかも分析や応用の力が強かったで、そういう性質を合せて人間の創造ということを考えつき、それを実行したのです。今でも、あの仕事が未完成であったころの自分の空想を憶い出すと、熱情をおぼえずにいられません。あるいは自分の力に有頂天になり、あるいはその結果を考えて胸を燃やしながら、自分の考えのなかで天上を踏み歩いたものです。幼いころから私は、高い希望と崇高な野心にひたってきましたが、今ではなんと落ちぶれたことでしょう! おお! あなたがもし、かつての私をごぞんしでしたら、この零落状態にある私を、以前の私だとはお認めにならなかったでしょう。失意の念もめったに私の心を訪れませんでした。最高潮に
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