らう。蓋し、諸々の生産労働組合は各々地位を異にし利害を異にするが、消費組合は一般的に同類であつて、全社会を包容する資格があるといふジイドの説にも不都合は生ずるであらう。そして自然発生的に成立する自由の消費組合にはまた色々な種類が現はれるであらう。されば吾々は言ふことが出来る。以上の如くしてこそ、生産団体と消費団体は互に縺れ合つた連帯網を構成して、そこに有機的無強権的自治的にして而も極めて鞏固な社会生活が成立するのであると。



底本:「石川三四郎著作集第三巻」青土社
   1978(昭和53)年8月10日発行
初出:「ディナミック」
   1931(昭和6)年3月1日
※「(註)」は底本では、直前の文字の右横に、ルビのように付いています。
入力:田中敬三
校正:松永正敏
2006年11月17日作成
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