人主義時代の産物である。しかし、この大衆サービスはそのおもむくところやがて、より広く、より機械的になってきたのである。それは、文化類型がすでに巨大な機械時代の出現とともに、ちょうど為替機構が世界性を帯びるように、文献目録、リード様式も世界的規格統一が起こりつつあるのである。ユネスコが世界図書館の統一の運動をとりつつあるのがその例である。
この歴史の流れに沿って、最も早くその体制をととのえつつあるのは、米国の議会図書館の行ないつつある組織であろう。ことにこれは、アーチボルド・マックリーシュの再編成で完成されたる新しい図書館のすがたである。それは、綜合目録《ユニオン・カタローグ》印刷カード等の組織によって、アメリカ民族の研究組織のインフォーメイション・センターとしてその姿をととのえつつある。また、アメリカ図書館協会のもつファーミントン・プランのごとき、または死書保存図書館のごとき、民族を単位としての大組織体としての図書館の概念が、ここに創造されつつある。
「一九五〇年は終われり」という合い言葉は、図書館界にもその波動をつたえてきたのである。
マイクロフィルムの中にとけ込んでゆく書籍、マ
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