税は労賃を騰貴せしめないが、けだしそれは労働者に対する需要の供給に対する比例を変更しないからである、と主張せしめたものは、この意見である。
(一三七)一貨物に対する需要は、その附加的分量が購買されまたは消費されないならば、増加すると言われ得ないが、しかもかかる事情の下において、その貨幣価値は騰貴するかもしれない。かくて、もし貨幣の価値が下落するならば、あらゆる貨物の価格は騰貴するであろうが、けだし、競争者達の各々は、その購買に当り以前よりもより[#「より」に傍点]多くの貨幣を喜んで支出するであろうからである。しかしその価格が一〇%または二〇%騰貴しても、もし以前よりもより[#「より」に傍点]多くが購買されないならば、おそらくは、その貨物の価格の変動がそれに対する需要の増加によって齎されたものであるとは、言い得ないであろう。その自然価格、その貨幣生産費は、真実に、変動した貨幣の価値によって変動したのであろう。需要には何らの増加もなくして、その貨物の価格は当然にその新しい価値に調整されるであろう。
 セイ氏は曰く、『諸物はそれまでは下落し得るが、それ以下になれば生産が全然止るかまたは減少さ
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