は、穀物は同時に高価でありかつ低廉であると主張することである。富国は、食物供給の逓増的困難によって、貧国と同一の比率において人口が増加することを妨げられているということほど、経済学において十分に樹立され得る点はない。その困難は必然的に食物の相対価値を騰貴せしめ、その輸入に刺戟を与えねばならぬ。かくて貨幣、または金及び銀は、いかにして、貧国においてよりも富国においてより[#「より」に傍点]多くの穀物と交換され得るのであるか? 土地保有者が立法府を促して穀物の輸入を禁止せしめるのは、穀物の高価な富国においてのみである。アメリカまたはポウランドにおける、粗生生産物輸入禁止法を耳にしたものが、かつてあるか? ――自然は、それらの国におけるその生産の比較的内容なることによって、その輸入を有効に阻止したのである。
 しからば、『もし穀物、及びその他の全然人間の勤労によって作られる如き野菜類を別とすれば、すべての他の種類の粗生生産物――家畜、家禽、すべての種類の獲物、地中の有用な化石や鉱石類等は、社会が発展するにつれて当然より[#「より」に傍点]高価になる。』ということはいかにして真実たり得ようか?
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