用いるであろう、――しかし彼はその残りで、もしそれが好ましいならば、彼れの享楽に寄与し得べき何らかの貨物――椅子や卓子や鉄器またはより[#「より」に傍点]良い衣服や砂糖や煙草――を購買するであろう。かくて彼れの騰貴せる労賃の伴うものは、かかる貨物のある物に対する需要の増加に他ならないであろう。そして労働者の種は大いに増加されることはないであろうから、彼れの労賃は引続き永久的に高いであろう。しかし、これが高い労賃の結果であるにしても、しかも家庭の歓喜は極めて大であり、ために実際上、人口の増加が労働者の境遇の改善に随伴することは、常に見出される。そしてこれが事実であればこそ、前述の極めて些少の例外を除き、食物に対する新しい需要の増加が起るのである。しからばこの需要は資本及び人口の増加の結果ではあるが、しかしその原因ではない、――必要品の市場価格が自然価格に超過し、必要とされる食物量が生産されるのは、人民の支出がこの方向を取るが故に他ならない。そして労賃が再び下落するのは、人口が増加するが故である。
その結果が、穀物の市場価格がその自然価格以下に下落することであり、従ってまた利潤を一般率以下に減少されるために彼れの利潤の一部分が無くなることである時に、農業者は、現実に需要される以上の穀物を生産するいかなる動機を有ち得ようか? マルサス氏は曰く、『もし土地の最も重要な生産物たる生活の必要品が、その量の増加に比例せる需要の増加を造り出す性質を有たなかったならば、かかる量の増加はその交換価値の下落を惹起すであろう(註)。国の生産物がいかに豊富であろうと、その人口は依然停止しているであろう。そして比例的需要を伴わず、かつかかる事情の下において当然起るべき労働の穀物価格の著しい騰貴を伴う所の、この豊富は、粗生生産物の価格を、製造貨物の価格と同様に、生産費にまで下落せしめるであろう。』
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(註)いかなる量の増加をマルサス氏は論じているのであるか? 誰がそれを生産することになっているのであるか? 増加された分量に対する何らの需要も存在しない中《うち》に、誰がそれを生産する動機を有ち得ようか?
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粗生生産物の価格を生産費にまで下落せしめるであろうという。それはある時期の間、この価格の上または下にあるのであるか? マルサス氏自身が、決してそうはならないと述べているではないか? 彼は曰く、『私は少しく止って、穀物は、現実に生産された分量に関しては[#「現実に生産された分量に関しては」に傍点]、製造貨物と同様に、その必要価格で売られるという学説を種々なる形で、読者に提示することを許されたい、けだし私は、これをもって、経済学者により、アダム・スミスにより、また粗生生産物は常に独占価格で売れるとなしているすべての論者によって、看過され来った所の、最も重要な真理であると考えるからである。』
『かくてあらゆる広大な国は、穀物及び粗生原料の生産のための、諸々の等級の機械を所有するものと、考え得よう。この等級の中には、啻にあらゆる国に豊富にある所のすべての貧弱な土地のみならず、更に良質の土地が段々と附加的生産物を強制される時に用いられるものと云い得る所の劣等な機械も、含むものである。粗生生産物の価格が引続き騰貴するにつれて、これらの劣等な機械は順次に運転せしめられ、そして粗生生産物の価格が引続き下落するにつれて、これらは順次に運転されなくなる。ここに用いた例証は、同時に、現実の生産物にとっての現実の穀価の必要条件[#「現実の生産物にとっての現実の穀価の必要条件」に傍点]及びある特定の製造貨物の価格の著しい下落と、粗生生産物の価格の著しい下落とに伴う結果の異ることを、示すに役立つものである。』(註)
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(註)『一研究』、[#「』、」は底本では「、』」]云々。『あらゆる進歩的国家においては、穀物の平均価格は決して、生産物の平均的増加を継続せしめるに必要な額以上にはならない。』『穀物条例の結果に関する諸観察』、[#「』、」は底本では「、』」]一八一五年、二一頁。
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『増加しつつある人口の欲望する所を供給するために、土地に新しい資本を用いるに当って、――この新しい資本が耕地を拡張するに用いられようと、または既耕地を改良するに用いられようと、――主要な問題は常に、この資本に対する希望収得に依存する。そして総利潤のいかなる部分も、かかる資本の用い方に対する動機を減少せしめることなしには、減少され得ない。農地のすべての必要費のそれに比例する下落によって十分にかつ直ちに相殺されない所のあらゆる価格下落、土地に対する租税、農業
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