マえられ得ないであろう。またはもし耐えられたとしても、それは極めて多くの国の年々の生産物を吸収し、ために最も広大なる範囲の窮乏、飢饉、及び人口減少を惹起すに至るであろう。
アダム・スミスは曰く、『大英国の地租の如くに、各地方において一定不変の標準によって課せられる地租は、その最初の設定の時には平等であっても、時を経るにつれ国の種々なる地方の耕作の改良または等閑の程度の不平等なのに従って、必然的に不平等になる。英国においては、種々なる州及び教区がウィリアム及メアリの第四年の法律によって地租の課せられた基準となった評価は、その最初の設定の時ですら、極めて不平等であった。従ってこの租税はそれだけ上述の四公理の第一のものに反するものである。それは他の三つには完全に合致する。それは完全に確実である。その租税の支払期が地代の支払期と同一であることは、納税者にとり最も便利である。地主がすべての場合において真実の納税者ではあるけれども、この租税は普通借地人によって前払され、地主は彼に対して地代の支払においてそれを差引かなければならないのである。』(訳者註)
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(訳者註)キャナン版、三一三頁。
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もし借地人によって租税が地主にではなく消費者に転嫁されるならば、しかる時は、もしそれが最初に不平等でないならば、それは決して不平等にはなり得ない。けだし生産物の価格は租税に比例して直ちに引上げられたのであり、そしてその故をもってその以後にもはや変化することはないであろうからである。もし不平等であるならば、私はそうであろうことを証明せんと試みたのであり、それは上述の第四の公理に反するであろうが、しかし第一の公理には反しないであろう。それは国庫に齎す額以上を人民の懐中から取り去るであろうが、しかしそれは不平等に納税者のある特定階級の負担する所とはならないであろう。セイ氏は、次の如く言う時に、英国の地租の性質及び結果を誤解しているように私には思われる、『多くの人は英国農業の大繁栄をこの固定的評価に帰している。それがこれにはなはだ多く寄与したことには、疑いは有り得ない。しかし小商人に向って次の如く云う政府には、吾々は何と云うべきであろうか、すなわち、「小さな資本をもって君は小さな商売を営んでいる、そしてその結果君の直接納税は極めて小である。資本を借り入れかつ蓄積せよ。君の商売が巨大な利潤を君に齎すように、それを拡張せよ、しかも君にはより[#「より」に傍点]多くの納税はさせないであろう。しかのみならず君の相続者が君の利潤を相続し、かつそれを更に増加せしめる時に、君の場合よりも彼らの場合にその評価をより高く[#「高く」に傍点]はしないであろう。そして君の相続者はより[#「より」に傍点]多額の公の負担を負わせはしないであろう」と。
『疑いもなく、これは製造業及び取引に対して与えられる大なる奨励であろう。しかしそれは正当であろうか? それらの進歩はある他の代価によって得ることを得ないであろうか? 英国自身において、製造業及び商業はこの時期以来、かくも多くの差別待遇を受けることなくて、かえってより[#「より」に傍点]大なる進歩をすらなしはしなかったか? 一地主は彼れの勤勉や節約や熟練によって彼れの年収入を五、〇〇〇フランだけ増加するとする。もし国家が彼からその増加された所得の五分の一を請求するとしても、彼れのより[#「より」に傍点]以上の努力を刺戟すべく四、〇〇〇フランの増加が残らないであろうか?』(編者註)
セイ氏は、『一地主は彼れの勤勉や節約や熟練によって彼れの年収入を五、〇〇〇フランだけ増加する』(編者註)と想像している。しかし一地主は彼がそれを自身耕作せざる限り、彼れの勤勉や節倹や熟練を彼れの土地に用うべき何らの手段をも有たない。そしてその場合には彼が改良をなすのは資本家及び農業者たる資格においてであって、地主たる資格において[#「て」は底本では欠落]ではない。まず彼れの農場に用いられる資本の分量を増加することなくして、彼が彼として有つ任意の特殊な[#「特殊な」に傍点]熟練によってその生産物をかく増加し得ようとは考えられない。もし彼が資本を増加したとしても、彼れのより[#「より」に傍点]大なる収入は彼れの増加された資本に対して、あらゆる他の農業者の収入が彼らの資本に対すると同一な比例を保つであろう。
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(編者註)『経済学』第三篇、第八章、三五三――四頁。
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もし、セイ氏の教える所に従い、そして国家は農業者の増加せる所得の五分の一を請求すべきであるとするならば、それは農業者に対する局部的租税となり、彼らの利潤には影響を及ぼすけれども、他の職業の者の利潤には影響を及ぼ
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