フ、同一の、より[#「より」に傍点]大なる、またはより[#「より」に傍点]小なる部分が、用いられるであろう。もし同一の分量がそれに用いられるならば、毛織布や靴や穀物や帽子に対しては以前と同一の需要が存在し、そして同一の資本部分がその生産に向けられるであろう。もし、外国貨物の価格がより[#「より」に傍点]低廉である結果として、英国の土地及び労働の年々の生産物より[#「より」に傍点]小なる部分が外国貨物の購買に当って用いられるならば、他の物の購買に対してはより[#「より」に傍点]多くが残るであろう。もし帽子、靴、穀物、等に対して以前よりもより[#「より」に傍点]大なる需要があるならば、――これは、外国貨物の消費者は彼らの自由に処分し得る収入の附加的部分を有つのであるから、あり得ることであろう、――それをもってより[#「より」に傍点]大なる価値の外国貨物が以前購買された所の資本もまた自由に処分し得ることとなる。従って穀物、靴、等に対する需要の増加と共に、供給の増加を達する手段もまた存在し、従って価格も利潤も永続的に騰貴することは出来ない。もし英国の土地及び労働の生産物のより[#「より」に傍点]多くが外国貨物の購買に用いられるならば、より[#「より」に傍点]少い額が他の物の購買に用いられ得るに過ぎず、従ってより[#「より」に傍点]少い帽子、靴、等が必要とされるであろう。資本が靴、帽子、等の生産から解放されると同時に、より[#「より」に傍点]多くが、それで外国貨物が購買される貨物の製造に用いられなければならない。従ってあらゆる場合において、外国及び内国の貨物に対する需要の合計は、価値に関する限りにおいて、国の収入及び資本によって限定される。もし一方が増加すれば他方は減少しなければならぬ。もし英国貨物の同一量と交換して輸入される葡萄酒の量が倍加されるならば、英国人は、彼らが以前に消費した二倍の量の葡萄酒を消費し得るか、または葡萄酒の同一量と英国貨物のより[#「より」に傍点]大なる分量とを消費し得る。もし私の収入が一、〇〇〇|磅《ポンド》であり、それをもって私が年々一〇〇|磅《ポンド》で葡萄酒一樽を、そして九〇〇|磅《ポンド》で一定量の英国貨物を購買していたとするならば、葡萄酒が一樽につき五〇|磅《ポンド》に下落した時には、私は支出しなかった五〇|磅《ポンド》を、もう一樽の葡萄酒
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