は Copenhagen 市より寄附することになり,經常費は政府が出し,又丁抹ビール會社 Carlsberg の設立した Carlsberg Foundation も多額の寄附をしたので,研究所の擴張として1925年に先づ Bohr 教授の官舍が隣に新築せられて一家はこれに移られた.そして元の住宅であつた二階は理論の方の人が使ふことになり,又別に工作場と實驗室とを含む1棟が増築せられた.實驗の方の助手 Jacobsen は初め此處で仕事をして居つた.
 其後 Bohr 教授一家は,前述の Carlsberg 會社の社長 Jacobsen が學者の爲に寄贈した壯大な邸宅に移られた.それはもう7年前の事である.此邸宅に住む人は丁抹隨一の學者で,同國の學士院が推薦することになつて居る.最初これに住まつたのは哲學者〔Ho'ffding〕で,其沒後 Bohr 教授一家がこれを承け繼いだのである.
 最近原子核物理學が盛んとなつたので,Bohr の研究所にも此方面の實驗設備が整へられることになつた.Rockfeller Foundation 及び實業會社方面の寄附によつて,200萬ヴォルトの高電壓
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