から,ビューローが決定權をもつということになったわけである.但しビューローがこれを拒否した場合には,總會で承認を得る必要があるということになった.
その次に議論の對象となった大きな問題はユネスコとの關係であった.國際學術會議およびユニオンは1946年以來ユネスコから年20萬ドルの補助を受けておった.これらの團體が國際的に科學の領域における活動を行なっているので,これをユネスコの仕事として推進するという考えから,この補助を與えておった.ところが,今年6月にユネスコの執行委員會はこの補助を打切るという決議をした.これはユネスコとしてはなるべく古い仕事は打切って新しい仕事に着手するという考えから出たことである.ところが,國際學術會議の總會はこれに全面的に反對をして,學術會議及びユニオンはユネスコの趣旨に副った最も有效な國際的團體である,もしユネスコがこれを見すてるならば,ユネスコはこれと同じような組織を別につくる必要があるであろう.それは重複であり,能率の惡いことであるから,この補助は打ち切るべきでないということで,この繼續を希望するという決議を行って,それを9月19日から始まるユネスコの
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