ざるかを疑はしめたりき※[#白ゴマ、1−3−29]当時某代議士は彼れが感情の満潮に達するを観て其或は気絶せんことを恐れ、窃かに介抱の準備を為したりと語りしほどなれば、其言動の激烈なりしこと以て想見す可し※[#白ゴマ、1−3−29]而も世間彼れの疎狂を咎めずして、反つて彼れに同情を寄与するもの多きは何ぞや。
顧ふに彼れがあらゆる悪口雑言を濫用して、往々議場の神聖を汚がすの失体あるは、固より君子の与みせざる所なるべし※[#白ゴマ、1−3−29]余は此点に於て彼を弁護するの理由を有せずと雖も、若し夫れ形式礼法を以て人物の価値を律せば、今日誰か能く多少の指摘を免かれ得るものありとするぞ※[#白ゴマ、1−3−29]彼は大疵あれども亦大醇あり、大欠陥あれども亦大美質あり※[#白ゴマ、1−3−29]豈杓子定規を以て彼を酷論す可けむや。
礼法を無視して悪口雑言を濫用するは、確かに彼れの大疵なり、粗暴矯激にして軌道を逸脱するの亡状は、亦固より彼れの大欠陥なり※[#白ゴマ、1−3−29]されど是れ特に彼れの大欠陥に非ずして、下院全体の大欠陥なり※[#白ゴマ、1−3−29]彼は唯だ其最も著明なる代表者た
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