、其全党を圧するの資望あるものなし※[#白ゴマ、1−3−29]近衛公は固より最良の政党首領に非ざる可し※[#白ゴマ、1−3−29]さりながら星亨にして、犬養毅にして、将た末松謙澄にして、政党の首領たるを得可くむば、公は更に彼等よりも大なる首領たるを得可きに非ずや。
 公若し既成政党に入るを利あらずとして別に一政党を組織せば如何※[#白ゴマ、1−3−29]是れ亦面白し※[#白ゴマ、1−3−29]既成政党の孰れにも関係なき中立派は喜むで公を迎ふるのみならず、既成政党の腐敗に厭き果てたる健全なる同志者は、亦必らず響応して起たむ※[#白ゴマ、1−3−29]是れ伊藤侯の曾て計画して未だ実行せざるもの※[#白ゴマ、1−3−29]公乃ち今日伊藤侯の未だ実行せざるものを実行する、亦妙ならずとせむや。
 帰朝したる近衛公は、政治上の未定数なりと雖も、其一挙一動は、少なからざる注意を以て国民に属目せらる※[#白ゴマ、1−3−29]余は公が当に如何なる態度を以て其新運動を開始す可き乎を観むとす。(三十二年十二月)

     故近衛公を追憶す

      近衛公と政党内閣
 故近衛公は、最も多望なる未来の
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