−3−29]是れ尚ほ可也※[#白ゴマ、1−3−29]貴族院中には、藩閥と国家とを同視して、藩閥を擁護するを以て国家の大事と心得たる議員もありき※[#白ゴマ、1−3−29]皇室と政府とを混同して、政府の頤使を奉ずるを以て皇室に忠義を尽す所以なりと誤解する議員もありき※[#白ゴマ、1−3−29]其最も醜陋なるものに至ては、政府の恩賞を得るを以て唯一の目的とせる議員もありき※[#白ゴマ、1−3−29]而して近衛公、此間に在りて、内は侃諤の正義を主張して、貴族院の品位を維持せむことを努め、外は藩閥の圧力に抵抗して、帝国憲法の神聖を保護せむことを謀りたれども、濁流滔々として殆ど塞ぐ可からず※[#白ゴマ、1−3−29]此に於て乎公は以為らく、貴族院を匡済せむとせば、先づ其要素たる貴族の病根を治せざる可からず※[#白ゴマ、1−3−29]而も現代貴族の病根の到底治す可からざるを見るに於て、唯だ宜しく少年貴族を教育して、未来の理想的貴族を作るを任とす可きのみと※[#白ゴマ、1−3−29]乃ち公は真に皇室の藩屏たる可き貴族を作らむが為に、自ら進で学習院長と為りたりき※[#白ゴマ、1−3−29]亦以て公が志
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