白ゴマ、1−3−29]而して彼れを知らざるものは、此一事を以て単に伊藤攻撃の策より出でたりといふものあり※[#白ゴマ、1−3−29]是れ実に彼れの心事を誤解したるの太甚しきものなり。彼は伊藤侯の政略こそ初めより非難もしたれ、一個人としての伊藤侯に対しては、常に敬愛の心を以て之れを待つは、彼れの自ら明言する所なり※[#白ゴマ、1−3−29]彼れ弁妄書に於て其心事を吐露して曰く、篤麿が私交上に於て伊藤伯※[#始め二重括弧、1−2−54]当時は伯爵たり※[#終わり二重括弧、1−2−55]に対するの情実に師父に対するの情に異らざるもの在て存す、篤麿一個の冀望に於ては、伊藤伯の統督する内閣をして過誤なき内閣たらしめ、伊藤博文伯をして維新の元勲立憲国大首相たるの挙措あらしめむと欲するに外ならず※[#白ゴマ、1−3−29]然れども今や篤麿は、私情を去て公議に依り、旧来の情誼を棄てゝ断然伊藤内閣反対の側に立ち、公然其非を鳴らさざるを得ざるに至れりと※[#白ゴマ、1−3−29]何等正大の辞ぞ※[#白ゴマ、1−3−29]彼れ豈他の伊藤派と其心事を同うするものならむや※[#白ゴマ、1−3−29]
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