の議会以来彼は大抵政府の反対に立てり※[#白ゴマ、1−3−29]政府に反対するに非ずして藩閥に反対せるなり※[#白ゴマ、1−3−29]而も其進退動もすれば衆議院の非藩閥派と同うするものあるを以て、政府者の彼れを憎むや最も太甚し※[#白ゴマ、1−3−29]然れども彼れの藩閥を攻撃するは、衆議院の非藩閥派と其精神を異にせり※[#白ゴマ、1−3−29]蓋し衆議院の非藩閥派は、政権争奪を以て結局の目的と為すと雖も、彼は単に藩閥の情弊を打破して憲政の実を挙ぐるを中心の冀望と為したればなり。
 故に彼は一方に於ては藩閥を攻撃すると共に、一方に於ては又屡々衆議院の行為を非難したりき※[#白ゴマ、1−3−29]前伊藤内閣の第四議会と衝突するや、紛争に始まりて紛争に終り、九旬の会期唯だ怒罵忿恚の声を以て喧擾したるに過ぎざりき※[#白ゴマ、1−3−29]是れ他なし、内閣は常に軽佻驕傲にして責任を顧みず、常に袞竜の袖下に隠れて衆議院を威嚇せむとするあり、衆議院は噪暴急激にして沈重なる思慮を欠き、動もすれば上奏権を仮て内閣に逼らむとするあり、其行動両つながら極端に失して一点和協の意なければなり※[#白ゴマ、1
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