み、学堂の如く大臣学を専攻するものありや否や※[#白ゴマ、1−3−29]ありと雖も恐らくは極めて少し※[#白ゴマ、1−3−29]是れ学堂の漸く頭角を現はすに至れる所以なり。
 且つ彼れは衆議院に於て、討論家として卓越なる能力を顕はしたり※[#白ゴマ、1−3−29]是れ実に彼れが成功の第二原因なり※[#白ゴマ、1−3−29]彼れの討論は、深遠博大なる思想を表現せず、光怪陸離たる情火を発起せず、又長江大河一瀉千里の雄弁を認識せしめず※[#白ゴマ、1−3−29]然れども論理痛快、法度森厳にして、往々大胆不敵の硬語あり、以て能く議場の群囂を制するに足るの力なきに非ず※[#白ゴマ、1−3−29]特に其論敵に対するや、逼らず、激せず、熱殺の奇なきも、冷殺の妙あり※[#白ゴマ、1−3−29]婉約の巧なきも、辛辣の趣味あり※[#白ゴマ、1−3−29]如何なる大嘲罵の言も、彼れは之れを出だすに極めて沈着の辞気を以てし、如何なる滑稽笑※[#「言+墟のつくり」、第4水準2−88−74]の意義も、彼れは説教師の如く、襟を正だし、眉を昂げて表白する如きは、実に一種の討論術を得たりと謂ふ可し。
 伊藤内閣の時なり
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