る乎※[#白ゴマ、1−3−29]或は議院を解散して露国を征伐するの夢を見む乎※[#白ゴマ、1−3−29]或は伊藤、井上を聯ねて長州内閣を組織するの算ある乎※[#白ゴマ、1−3−29]均しく皆一場の空想たるに過ぎずむば、彼れが身を保つの最好秘訣は、唯だ今日に於て実際に政界と永訣するに在るのみ。(二十九年十二月)

     山県侯の政治的系統

      其一 山県侯の潜勢力
 有体に云へば、山県侯は政治家として今尚ほ顕勢力を有するの人に非ず※[#白ゴマ、1−3−29]其思想は時代の精神に後れ、其手腕は立憲機関の運用に適せず※[#白ゴマ、1−3−29]而して其名望を視れば、固より国民的基礎の上に立てる大隈板垣等の政党首領と同じからず※[#白ゴマ、1−3−29]况むや侯は元来馬上の雄にして、政治は其長所ならざる可きに於てをや※[#白ゴマ、1−3−29]侯曰く、余は一介の武弁、敢て現時の難局に当るに足らずと※[#白ゴマ、1−3−29]是れ謙抑の言に似たれども、実は自己の真価を語りたる自然の自白なり。
 されど不思議なるは侯の位地なり※[#白ゴマ、1−3−29]現時の難局は、有力なる政治家の
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