は亦当然のみ。之れに反して、政友会は智弁能力の士に富まざるに拘らず、其の主義綱領は進歩党の其れの如くに固定せず、時としては進歩党と均しく消極的に陥ることあるも、指導其の宜しきを得ば、必らずしも消極的政策に同意せしめ難きに非ず。其の淡泊にして与みし易き所以は、却つて其の善導し易き所以たるを見るべく、彼等が比較上政権に接近するの便宜あるは此れが為めなり。
 されば進歩党にして党勢を発展せしめむとせば、先づ其の主義綱領をして時勢と適合するものたらしめざる可からず。即ち従来の消極的政策を棄てゝ、断然積極的政策を執らざる可からず。顧ふに彼等の非難攻撃する官僚政治なるものは、固より多少の弊害なきに非ざるべし。其の動もすれば行政機関を過大に拡張して国費の膨脹を顧みざる傾向ある如きは其の一なり。然れども行政機関の拡張は、国際競争より来れる必然の結果にして、到底之れを避けむとして避くべからず。唯だ一方に於て行政機関を必要の程度に拡張すると同時に、一方に於て成るべく国費を有効に使用し、以て濫費の弊なからしむるは、是れ精確なる科学的智識と行政的手腕に俟つべし。無責任なる放言の能く為す所にはあらず。故に進歩党
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