大隈伯の特質として最も著明なるは、精神常に活動して老て益々壯んなるに在り[#「精神常に活動して老て益々壯んなるに在り」に白丸傍点]※[#白ゴマ、1−3−29]伯曾て人に語て曰く、隱居制度は亡國の條件なりと※[#白ゴマ、1−3−29]其の春秋漸く高くして壯心次第に加はる如き、其の向上精進毫も保守の念なき如き、其の冀望抱負常に新たなるが如き、伯は實に天性進歩主義の人物なり[#「伯は實に天性進歩主義の人物なり」に白丸傍点]※[#白ゴマ、1−3−29]伯の進歩主義は獨り政治上の智識より出でたるに非ずして[#「伯の進歩主義は獨り政治上の智識より出でたるに非ずして」に白丸傍点]、即ち伯の生命なり[#「即ち伯の生命なり」に白丸傍点]、伯の理想なり[#「伯の理想なり」に白丸傍点]※[#白ゴマ、1−3−29]之れを伊藤侯の動もすれば林下退隱の状を爲すに比す、則ち本領の甚だ差別あるを知るに足る※[#白ゴマ、1−3−29]伯又口を開けば常に自由競爭[#「自由競爭」に白丸傍点]を語る※[#白ゴマ、1−3−29]自由競爭は乃ち伯の人生觀たる莫らんや※[#白ゴマ、1−3−29]人生既に自由競爭の運命ありとせ
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