る非政黨内閣論者なり。彼れ又曾て人に語りて曰く、大隈伯は其品性識量共に立派なる政治家なり。唯だ其の周圍を叢擁する者は、大抵無頼野性の黨人にして、伯の徳を累はすものたらざるなし。伯が此等の黨人を相手として國事を謀るの意甚だ解す可からずと。其の黨人を視るや殆ど蛇蝎の如し。今や政友會には最惡最劣の黨人頗る多くして[#「今や政友會には最惡最劣の黨人頗る多くして」に傍点]、清流の士皆※[#「戚/心」、第4水準2−12−68]顰を禁ずる能はざるに拘らず[#「清流の士皆※[#「戚/心」、第4水準2−12−68]顰を禁ずる能はざるに拘らず」に傍点]、彼れは此輩と相追隨して前進せむとするは豈奇ならずや[#「彼れは此輩と相追隨して前進せむとするは豈奇ならずや」に傍点]。知らず彼れは其の主張を棄てゝ政黨に降りし乎。將た其の岳父井上伯が伊藤侯を援助するが爲に、義に於て政友會に入らざるを得ざるの事情ある乎。
西園寺公望侯[#「西園寺公望侯」に丸傍点]、渡邊國武子[#「渡邊國武子」に丸傍点]、金子堅太郎男[#「金子堅太郎男」に丸傍点]の三氏に至ては、是れ純然たる伊藤侯の門下生なれば、則ち侯と進退趨舍を倶にするは
前へ
次へ
全497ページ中58ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
鳥谷部 春汀 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング