る近衞公は、政治上の未定數なりと雖も、其一擧一動は、少なからざる注意を以て國民に屬目せらる※[#白ゴマ、1−3−29]余は公が當に如何なる態度を以て其新運動を開始す可き乎を觀むとす。(三十二年十二月)
故近衞公を追憶す
近衞公と政黨内閣
故近衞公は、最も多望なる未來の人なりき。不幸にして、一朝病の爲めに過去の人となり、國家は之れによりて柱石たるべき偉材を失ひ、貴族は之れによりて好個の首領を失ひ、國民は之れによりて又た一代の儀表たるべき人物を失ひたり。余は公の知を辱うする茲に十有餘年[#「余は公の知を辱うする茲に十有餘年」に傍点]、其の間屡ば公に謁して[#「其の間屡ば公に謁して」に傍点]、公の指導を受けたるもの頗る多く[#「公の指導を受けたるもの頗る多く」に傍点]、今にして之れを追懷すれば[#「今にして之れを追懷すれば」に傍点]、音容尚ほ儼として目に在るが如きを覺ゆ[#「音容尚ほ儼として目に在るが如きを覺ゆ」に傍点]。嗟乎公薨ずるの日[#「嗟乎公薨ずるの日」に白丸傍点]、享年僅に四十有二[#「享年僅に四十有二」に白丸傍点]、識量漸く長じ[#「識量漸く長じ」に白
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