マ、1−3−29]唯だ時の内閣に忠勤を勵むを以て華族の本分なりと誤想し、俗吏の頤使を受けて、犬馬の勞を執るものあるに至て、華族の體面幾ど地に墜ちたりと謂ふ可し※[#白ゴマ、1−3−29]此くの如き華族にして安ぞ能く皇室の藩屏たるを得むや※[#白ゴマ、1−3−29]是れ彼れが熱心なる華族改革論者たる所以なり※[#白ゴマ、1−3−29]然れども彼れは現代華族の終に濟ふ可からざるを知る※[#白ゴマ、1−3−29]故に自ら進で學習院に長と爲り、以て華族の子弟を教育し、以て第二代の華族を作らむと欲するのみ※[#白ゴマ、1−3−29]自任の高きものに非ずして何ぞや。
謹愼の人
昔者孔明、漢後主に上表して曰く、先帝臣が謹愼なるを知る、故に臣に託するに大事を以てせりと※[#白ゴマ、1−3−29]藤田東湖評して曰く、謹愼の二字實に孔明の人物を悉くせりと※[#白ゴマ、1−3−29]夫れ社稷の名臣は多く謹愼の人なり※[#白ゴマ、1−3−29]謹愼の人に非ずむば決して天下の大事を託す可からず※[#白ゴマ、1−3−29]顧ふに近衞公を知らざるものは其言動の往々矯激に失するあるを以て、或は誤りて不
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