に二重丸傍点]を説明せり※[#白ゴマ、1−3−29]然らば彼れの人物亦豈觀察し得可からざらむや。
統御の器
彼れが歐洲より歸るや、久しからずして帝國議會開會せられ、彼れは憲法より與へられたる特權に依りて貴族院の一席を占めたり※[#白ゴマ、1−3−29]當時貴族院には、或は學識を以て、或は勳功を以て、或は閲歴を以て、既に世に聞えたる先輩の士甚だ多くして、彼れは恰も大人群中の小兒の如き觀ありき※[#白ゴマ、1−3−29]則ち誰れか此小兒が大人を統御し得るの器を具へたるを知るものあらむや[#「大人を統御し得るの器を具へたるを知るものあらむや」に傍点]※[#白ゴマ、1−3−29]此を以て時の貴族院議長伊藤博文が、偶々故ありて自ら事を觀る能はざるに際し、彼れを假議長として指名するや、滿場皆其意外に驚かざる莫く、中には冷笑を以て彼れを迎へたるものありしと雖も、彼は何の遲疑する所なくして議長の椅子に就きたり※[#白ゴマ、1−3−29]滿場は再び意外の感に打たれたりき[#「滿場は再び意外の感に打たれたりき」に傍点]※[#白ゴマ、1−3−29]何となれば彼れの安詳沈着たる態度明敏果斷なる
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