るを得ざるが爲めのみ[#「唯だ屬僚に對する關係より脱離するを得ざるが爲めのみ」に傍点]、さりながら閣下にしても苟も此般の情實に拘束して自ら斷ずる能はざれば[#「さりながら閣下にしても苟も此般の情實に拘束して自ら斷ずる能はざれば」に傍点]、閣下は終に屬僚に誤まられて末路必らず悲む可き運命あらむ[#「閣下は終に屬僚に誤まられて末路必らず悲む可き運命あらむ」に傍点]、乃ち我輩は閣下の名譽の爲めに[#「乃ち我輩は閣下の名譽の爲めに」に傍点]、閣下の晩節を保つが爲に[#「閣下の晩節を保つが爲に」に傍点]、將た局面を展開して政界を一新せむが爲めに茲に謹で閣下の辭職を勸告す[#「將た局面を展開して政界を一新せむが爲めに茲に謹で閣下の辭職を勸告す」に傍点]、閣下果して我輩の言を納るれば[#「閣下果して我輩の言を納るれば」に傍点]、是れ獨り閣下の利益のみならず[#「是れ獨り閣下の利益のみならず」に傍点]、又國家の利益なり[#「又國家の利益なり」に傍点]、閣下幸に之れを諒せよ[#「閣下幸に之れを諒せよ」に傍点]。(三十年四月)

     山縣公爵

 現代日本に於て最も秘密多き人物は[#「現代日本に於て
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