し」に傍点]、以て自由黨をして腐敗の極に達せしめたるは世間何人も之れを否認するものある可からず[#「以て自由黨をして腐敗の極に達せしめたるは世間何人も之れを否認するものある可からず」に傍点]、是れ伊藤侯が局面展開の必要を認めたると同時に、尚ほ容易に自由黨の爲めに擁立せられざる所以なり、然らば星亨氏は何人ぞ、我輩少しく次に其の性格を説かざる可からず。

      ※[#始め二重括弧、1−2−54]二十三※[#終わり二重括弧、1−2−55]
 山縣相公閣下、閣下は星亨氏を以て如何なる人物なりと爲す乎、彼は閣下の内閣を成立せしめたるに付て間接の功あり、自由黨を閣下の内閣に盲從せしめたるに付て直接の功あり、而して今や彼は内閣改造の技師長として、局面展開の魔術家として、動もすれば閣下を威嚇し、強迫し、若くは誘惑して、先づ其の怪腕を現状打破に着けむとするの野心あり、夫の自由黨が政權分配を提携の報償として、内閣の三四脚を要求したりといふ如きは、又安んぞ其の策源の彼れが帷幄より出でざるなきを知らむや。
 若し理を以て之れを論ずれば、自由黨は決して閣下に向て政權分配を要求するの權利あるものに非ず[#「
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