重括弧、1−2−54]十四※[#終わり二重括弧、1−2−55]
 山縣相公閣下、閣下と同主義同臭味の野村靖子は、伊藤侯が大隈板垣兩伯を奏薦したる擧動を評して、是れ神經錯亂の表現なり到底本氣の沙汰に非ずと散々に言ひ罵りたることあるを記憶すと雖も、當時閣下にして若し自ら難局を切り拔くの成算を開示せむか、伊藤侯は必らず喜びて閣下に後事を托したりしや疑ふ可からず、而も閣下は唯だ伊藤侯の政黨論に反對して[#「而も閣下は唯だ伊藤侯の政黨論に反對して」に傍点]、時局と乖離せる超然内閣制を主張し[#「時局と乖離せる超然内閣制を主張し」に傍点]、以て天晴れ大忠臣の肝膽を見せたる外には[#「以て天晴れ大忠臣の肝膽を見せたる外には」に傍点]、曾て政治家として責任ある發言を爲したるを聞く能はざりき[#「曾て政治家として責任ある發言を爲したるを聞く能はざりき」に傍点]、乃ち此の事情を領解するものは[#「乃ち此の事情を領解するものは」に傍点]、恐らくは何人も伊藤侯の擧動を否定するを得可からじ[#「恐らくは何人も伊藤侯の擧動を否定するを得可からじ」に傍点]。
 特に怪む、閣下は憲政黨内閣の後を受けて自ら現内閣を組織
前へ 次へ
全497ページ中293ページ目


小説の先頭へ
文字数選び直し
鳥谷部 春汀 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ 登録 ご利用方法 ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング